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ニシハラは、「大陸」という言葉にこだわりを持っていたわけではない

 ゲームのタイトルというのは最も露出度が高く、プレイヤーの認知にも深く関わる大事なものです。ゲーム名は知っていても作者名は知らない、なんてこともあるくらいですから。私の場合は、最初に公開したゲームのタイトルは「戦火の大陸」、次に公開したゲームのタイトルは「混迷の大陸」です。おっ、こいつは「○○の大陸」というフレーズにこだわりを持っているんだな、という感じですね。

 ですが、しかしと言うかやはりと言うか、これらのゲームタイトルはそういったこだわりがあってつけた名前という訳ではありません。では、なぜこのように同一の単語をタイトルに使ったのかと言う話になります。それには、ゲームは素材を作るのが結構大変、私は元々ホームページを持たずにゲームを公開していた、というどーでもいいように見える二つのことが大きく関わっているのです。

 私のように一人で細々とゲームを作っているとしていると、グラフィック制作のような専門ではない作業もしなくてはなりません。大抵の場合は他の制作者の方が公開しているフリー素材というものを探して使わせていただくのです。ゲームの素材を用意するには、1.フリー素材をさがす、2.ゲームに合うように加工する(加工OKの場合)、3.無い場合は自分で作る、といった作業が必要になります。そういった作業はとても大変だったため、二作目(混迷の大陸)を作る時に一作目の戦火の大陸と似たシステムのゲームということもあり戦火の大陸で使われた素材をそのまま使ってゲームを制作したのです。

 そうこうしてるうちに二作目(混迷の大陸)が完成に近づき、そろそろ公開の準備をしようという時にふと気懸かりなことが出てきました。全く同じ素材を使用した二つのゲームを見てプレイヤーがどう思うのかということです。というのも、私の活動履歴を簡単にまとめると、 戦火の大陸公開→混迷の大陸公開→ホームページ開設 という流れでした。ホームページは持たず、作ったゲームをベクターに登録して公開していたのです。ですから二作目(混迷の大陸)公開当時、プレイヤーが作者についての情報を知ることができるのはベクターの作者ページのみでした。ホームページがあれば添付テキストにアドレスを書いて、ホームページ上で同一作者のものだと知らせることができますが、それができないのです。フリー素材の使用規約には「二次使用の禁止」としている所が殆どのため、○○は××で使われた素材を二次使用している、などというあらぬ疑いを持たれるのは避けなくてはなりません。そのため、ホームページを見なくてもゲームタイトルを見て同一作者による作品だと分かるように、「大陸」という共通した言葉を使ったのです。完成間近までタイトルを考えていなかったことからも、いかにタイトルについて無関心だったかをうかがい知れますね。さらに大元の「戦火の大陸」と言う名前をつけた経緯もすっかり忘れている始末・・・。

 ですから、この「大陸」は戦火や混迷といった縁起でもない形容をつけられてるにもかかわらず名前すらつけられていない有様なのです。そのうち名前くらいはつけなくてはと思っているのですが、以前機体名をつける際にてこずった前歴がありますから、そんな名付けセンスのない私にとってはかなり時間がかかるお仕事になりそうです。